おぼんこぼんの漫才「タップダンス」の台本書き起こし

お笑いコンビ:おぼん・こぼん
トービック所属
1965年結成
ボケ担当:おぼん(井上 博一)
ツッコミ担当:こぼん(馬場添 良一)

おぼんこぼんの漫才「タップダンス」
お笑い演芸館より

おぼんこぼん「タップダンス」

セリフ左:おぼん
セリフ右:こぼん

イエイ!
セシボ~ン。
「おぼん・こぼん」
「お会いできて」
「おぼん・こぼん」
「幸せです」
「おぼん・こぼん」
「よろしくどうぞ~」
「セシボ~ン」
「笑い声と」
「拍手だけが」
「生きがいです」
オーケータップダンス!
いや~!
ハ~フ~。よいしょ~。
ハッハ~。よっこらしょ。
フ~。よいしょ。
フ~フッフ~。
「今日はセシボ~ン」
ジャ~ン。こんにちは~。
ありがとうございます。
いや~いつも『演芸館』のお客さんいいお客さん。
ああ~ありがたいですね。
この裏楽屋になってるんです。
皆さんの笑い声がドッカンドッカン聞こえてくる。
聞こえてきて「うれしいね」言うてね。
ほんで出てきた人がみんな口そろえて「今日やりやすかったよ」言うて。
やりにくい日もあるんですよ。
みんな帰ってきて開口一番に「やりやすかったわ。いいお客さんやわ」言うて。
ホンマよ。ある人が言うてたんやで。
言うてました?
「何言うても笑うで」って。
ハハハそれはない。
楽屋で言うてた。
なんかギャグの1つでもかまさなきゃしょうがないですよね。
ある人が言うてました。
言うてましたですかね。
「今日のお客さんアホちゃうか」。
言わないです。失礼な事言いません。
いやこれでどんなお客さんかわかるんです。
いいお客さんでございます。
ありがたいもんでございます。
長い事漫才やらせて頂いて…。
ねえタップなんか…。
高校時代のね…あんたと修学旅行で漫才してんな?
それから17歳から始めてフッと気が付いたらもうね前期高齢者になってました。
やらしい事…。
いやいやホントですよ。
年は自然に取っていくねんけど。でもこの70なってね世間でいう古希でございます。古希でございます。
古希っていう事はもう70でございますよね。
じじいでもさやっぱりやる事はやってます。
体が若いでしょ?
もうホントですよね。
ホンマよ。こぼんちゃんなんか見てくださいこの体。
いやいやホントに…はい。
最近出たな。
何がや?なんや?なんや?
なんや?その腹ホンマ。
ちょっと体鍛え。でもこんな男ですけどもやはりミュージカルに向いてるんですね。
おぼん・こぼんといえば漫才よりミュージカル。
歌ったり踊ったりタップダンス踏んだりしてるんです。
なぜタップ自信あるかといいますとね…。
タップよりさあんた歌上手やねん。
いや歌はうまくはないですよ。
レコード2枚出して。
ありがたい…。
漫才ブームの時にポリドール・レコードから2枚出して。
ちょっと声の質が高いでしょ?
奇麗な声してんのよ。
声が高い~!
高いでしょ?
「飲めと言われて素直に飲んだ」
いらっしゃいませ~!
高い。
アホらしなってきたわ。
「抱かれてその気になった」
お疲れさまでした~!
いやでも奇麗な声してるでしょ?
70でこの声ですもん。
なかなか出ないですよね。
漫才ってねやっぱり対比になってますやん。
私が声が高いじゃないですか。で低いんです。
僕声低いんです。
めっちゃめちゃ低いですよ。
低音。
それただ「低音」って言ってるだけじゃないですか。
そんな事ない。声低いやんな?
ああそうなの?
低音。
ハハハハ…。
なんや?それ。なんで鼻で笑ってるん?
「あなたを待てば雨が降る」
「濡れて来ぬかと気にかかる」
下手やないか。
歌下手やけどね。
めっちゃくちゃ下手やな。
いや歌だけやないのよおぼん・こぼんって。
ホントに。今もちょっとタップ踏んだやん。
やらせて頂いてオープニングね。
タップってなかなかやる機会ないでしょ?
そうですね。
こぼんちゃんなんかホントに日本でタップダンス踏んだら…。
いやいや…。
ここだけの話ですけど…。
他行って言わないでください。
5000本の指に入ります。
うまいんですか?
おぼんさんもう70なってもやっぱり訓練してますから。
僕ね孫と一緒にね今クラシックバレエやってんの。
だから5番。なっ?
基礎が肝心でございますから。
めっちゃめちゃ体柔らかい…柔軟ですよ。
それを証拠に…ご覧ください。こちらのY字バランス。
アホ。何やらすねんアホ。70のじじいに…。
Y字バランスでけへん。でもねタップってねいくつになってもできんのよこうして。
足元にこういうふうにねタップチップというのを打ってあって。
あとリズムだけですから。
リズムと訓練だけでございます。
ホントそうですね。
ホントにすごいですよこの人なんか。
これ軽やかな音するじゃないタップダンスって。
それでねこれでモノマネするんです。
まあ大したモノマネはできないですけどね。
例えば『暴れん坊将軍』の白いウマね。
これのモノマネなんて…。
タップダンスでやんのよホンマに。
じゃあちょっと聞いて『暴れん坊将軍』の白いウマ。
「チャ~ンカチャ~ンカチャチャンチャチャン」
「チャ~ンチャチャ~ンチャチャ~ン」
すごいやん。
どうもありがとう。
ありがとうございます。
こういうところがやっぱりいいお客さん。
みんないいお客さんやで。
いや言うとかないかん言うとかないかん。
誰に言うとかないかんのねえ。
蒸気機関車。
蒸気機関車ご存じですか?
昔の…。
お待ち遠さまでした。
3番線から浅草行き汽車発車しま~す。
ポ~!ポ~!
シュッ…。
すいません。ちょっとね家庭がうまくいってなくてね。
そんな事はないわ。
どこかで発散しやんと駄目なんですよね。
気合気合や。
気合ですか?
ポ~!シュ~。
ポ~!
寝てる人起こさないかんからねホントに。
ただやかましいだけっていう話もありますけどね。
まあこれねタップダンスで今モノマネしましたね。
音のモノマネ音態模写。
音態模写。
人間口でやるのが…モノマネ声帯模写っていう…。
結構モノマネも上手でございます。
色々この口ちょっとこの辺見て。
あのね…。いやホンマに。
顔が動いてる。
こういうこの柔らかさというのはね300万人に1人ぐらいしか出えへん。
あっそんなもんですか?
柔らかさ。
これで色々楽器のモノマネするの。
和楽器洋楽器なんでもできます。例えば和楽器。
尺八。
そうこれなんか…。
普通尺八っていうのは首を振るんですが彼の場合はマイクを振る…。
これがもう…。
すごいですね。
例えば鼓。
鼓。
鼓ね。ご存じでしょ?鼓。
ヨ~ッ!
これね。こうやってやるや。ヨ~ッ!
こういうの。鼓。
洋楽器もすごいもんです。
そう洋楽器。
例えばトランペットなんていうのモノマネが上手です。
僕やってんのよ。
トランペット。
なんかニワトリをしめてるみたい。
やるだけやらせといてニワトリは失礼やろ。
そうなの?じゃあニワトリ…。
ニワトリはもっと下世話。
トランペットは?
同じやないか。
なんで一緒やねん。
トロンボーン。
トロンボーン。本人でもトロンボーンやりますから。
いいですね。
これやろうや。
じゃあそのトロンボーンと私のタップでジャムセッション。
いやかっこいいやん漫才師が…。
もうそんなんやめて…。
何曲かちょっとご披露したいと思います。
ジャムセッションなんて漫才でなかなか出てけえへんしね。
セッションセッション…。
それではジャムセッションで…。
オーケー。
それでは1曲目でございます。
まいります。
ファーストナンバー。
言いますねファーストナンバー。
これはなんといいましてもアメリカンミュージカルでございますね。
そして色んな歌がございます。
戦前に流行ったまずは1曲目『Bei Mir Bist Du Schon』。
これからお届けさせて頂きたい。12あっ1234。
『Bei Mir Bist Du Schon』
なんでもできるなお前。お前なんでも踏むやんけ。
すごいな。いや~すばらしい。
数え歌なってなかった?
かっこええわ。
さっきも言いました5000本の指に入るぐらいでございます。
やっぱり音楽がないとタップは踏めないもんでございます。
ここは浅草でございます。
浅草らしく…。
浅草といえば年配の方しかご存じないと思う…。
榎本健一さんって知ってる?
知らないでしょ?
知らん知らん知らん知らん知らん知らん知らん。
前全然知らんよな。
微妙。
微妙やわ。お父さん知ってんねんね。
軽演劇の町っていわれました浅草でございますからね。
そのエノケンさんの歌をちょこっと…。
最後にちょっとホントにお正月らしくね歌わせて頂きますよ。終わった後交代させて頂きますが…。
それではエノケンさんの歌タップを踏むけど…。
ちょっとだけです。
オーケー。
『洒落男』
「俺は村中で一番」
「モボだといわれた男」
「うぬぼれのぼせて得意顔」
「東京は銀座へと来た」
「そもそもその時のスタイル」
「青シャツに真赤なネクタイ」
「山高シャッポにロイド眼鏡」
「ダブダブなセーラーのズボン」
ハッハ~。
ああ~イヤイヤイヤイヤ~。
ヤッハッハ~!
フッフッフ~。
以上おぼん・こぼんでした。今年もよろしく~。
ありがとう~。パッ。

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