スーパーマラドーナの漫才「経験人数」の台本書き起こし

お笑いコンビ:スーパーマラドーナ
よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属
2003年結成(マラドーナ)
2008年再結成(スーパーマラドーナ)
ボケ担当:田中一彦(たなか かずひこ)
ツッコミ担当:武智正剛(たけち せいごう)

スーパーマラドーナの漫才「経験人数」
お笑い演芸館より

スーパーマラドーナ「経験人数」

セリフ左:武智正剛
セリフ右:田中一彦

どうもありがとうございます。
ありがとうございます。あったかい拍手でね。
スーパーマラドーナといいます。お願いしますね。
お願いします。
まあ我々ねスーパーマラドーナといいましてね普段は大阪で漫才やってるんですけどね知らない方もいらっしゃると思いますので簡単に自己紹介したいんですけども。
僕がスーパーマラドーナというコンビの武智といいましてちょっと珍しい名字なんですけども武士の「武」を書いて物知りの「知る」を書いて下に日光の「日」を書いて「武智」といいましてねで相方がね見てのとおり見たまんまでございます。
もう顔と雰囲気見てもらったらね名字誰でもわかると思いますよ。
田中っていいますんでね。
お願いしますね。
田中です。
田中中の田中。100パーセント田中なんでねお願いしますね。
名前言いましたけどね。
名前言いましたけどもねえ。
なかなか覚えてもらうんて大変なんですよね。
これ大変なんですよね。
やっぱコンビ名があって個人名もあるじゃないですか。
で今芸人さんってたくさんいるじゃないですか。
もう誰が誰やらねわからなくなる時ありますよね。
やっぱりねえ。
だからねもっと皆さんに覚えてもらいやすいようなニックネームを考えたらどうですか?
あっそれええんとちがう?まあ例えば木村拓哉さんやったら縮めて「キムタク」みたいなね。
これやったら言いやすいし覚えやすいですよね。
僕ね田中一彦っていうんです。
そう。下の名前はね一彦っていうんですけどね。
だから田中の「たな」。
あっキムタクみたいにね。
一彦の「か」をとって呼んでください。
それ「たなか」やないか。
おいおいおい。ちょっと待てよお前。
え?
それ田中一彦縮めて「たなか」になっただけやないか。
あっそうか。
名字で呼ばれてるだけやそれ。
じゃあ田中の「か」。
あっ下いく?
…と「ずひこ」。
「かずひこ」やないかだから。
それも田中一彦縮めて「かずひこ」になっただけや。
同じとこグルグルグルグル回ってるだけやんけお前は。
すいませんね。
「すいませんね」じゃないんですよ。
僕あの占いが得意なんですよ。
占い?そんなんやってんの?
まあ占いというか…その人の前世を当てる事ができます。
ええ!?それお前サラッと言ってるけどすごい事よ。
これはすごいですよ。
人の前世当てれんの?
じゃあ今から当てますね。
大したもんやなそれ。ホンマに。
ああ!お姉様目合いましたね。
いやお前が見るからや。
みんなこっち向いてんねんからお前が見たら目合うねん。
前世当てるんでもしよければでいいんで名字の方教えてもらっていいですか?
いいですか?もしよければ…。
ナユキと申します。
えっ?
えっ?
もう一度…はい。
ナユキと申します。
ラ?
ナ。
ナユキさん…あっナユキさん。
よくある名前ですもんね。
絶対ないわ。
絶対ないよ。俺ら2人とも最初「ええ!?」って言うてたやん。
ナユキさん…。
ナユキさん!
ああ…お誕生日の方は?
3月19日です。
3月19日!ああっ
珍しいですね。
何が珍しいんや。
何月やったらじゃあ珍しくないねや。
じゃあ好きな色は?
赤です。
赤色!
情熱の赤色いうてね。
なるほどね~。
いいですよねええ。
名字は?
先結果言わんかいなおい。
何ガンガン質問しといて次にいこうとしてんねん。
赤色好きや言うてる…前世なんやねんおい。
ザリガニです。
適当に言うなや!おい。
それ…それ赤色好きやからザリガニ言うとるだけやないかお前は。
適当な事言うなやホンマに。
すいませんね。
全然当たらんやんけこの占い。
まあね…僕したい話がありまして。
したい話?なんですか?
この前ね部屋の掃除をしてたんです。
部屋の掃除?はいはい。
じゃあ昔好きな人に書いたラブレターが出てきたんです。
ラブレター?
はい。
またそれ随分前やね。
そうなんです。
多分まだ携帯とかもない時代でしょうねラブレター書くってことはね。
はい。ないですないです。
学生時代の頃かな?
ちょっと
今日持ってきました。
なんで持ってきたんや。
持ってきたんです。
いや…家に置いとけや。
えっ?
なんで持ってくんねん。
いや書いたし…。
いや…書いたからってなんで持ってくんねん。
結局ねその好きな人には渡せなかったんです。
あっ渡さへんかった。うん。
はい。
でもね何枚も書いたんです。
あっ…。
これじゃない…これでもないいうて何枚も何枚も書いたんや?
はい。だからちょっと今日読ませてもらっていいですか?
なんでみんなに発表するんや。恥ずかしくない?
恥ずかしくないです全然!
ねえ?ラブレターなんかみんなの前で発表すんの恥ずかしいですよね?普通。
いいラブレター書けたんで…はい。
ホンマ?
いいですか?すいませんちょっと読ましてもらいます。
わかったわかった。
聞いてあげてくださいじゃあ。
「何回も告白してすいません」
何回もしてんの!?
え…ちょっと待って。
はい?
何回も告白した揚げ句まだ無理でラブレター書いてんの?
そうですそうです。
無理やでその恋。
いやいけるかなって思って…。
怖いなお前怖いタイプやな。
そうですか?
しつこいタイプや。
「いきなりですが言います。僕はあなたの太陽です」
逆やおい!
「あなたは僕の太陽です」やん。「僕はあなたの太陽です」どんだけ調子乗ってんねんおい。
何回も告白して断られてんねやろ?
「(笑)」
ああ…。(笑)って書いてますわ。
「冗談ですよ(笑)」
「びっくりしましたか?(笑)」
「本当は(笑)」
ちょっと多いわ。
今んとこそんなおもんないから。
お前が1人で笑うてるだけやでこれ。
「本当はあなたは僕の太陽です」
そうそうそれでええねん。
「(笑)」
そこつけたらあかんねん。
そこつけたら冗談みたいに聞こえるやんけお前は…。
「この胸のときめき億千の彼方まで届け」
急になんやねんクサいなおい。
かっこつけまーす!
やかましいわおい。
しょうもないねんお前は。この「かっこつけまーす」は相手に届いてないから。
え?
手紙でしか届いてないからお前が実際に部屋でやってんの向こうわからへんねん。
ああそうか…。
わからん事すんなよお前は。
この手紙は以上です。
あかんよ!こんなん。
ええ!?ダメ?
ねえ?ダメですよね?絶対。
じゃあ次の手紙。
あっ…次書いた手紙?何枚もあるんですね。
「はじめまして実は僕あなたに恋しています」
いいですねストレートでね。
「あっそういえばこの間電車で目が合いました」
電車で会う子なんですね。
「でも見つめ合うと素直にお喋り出来ない」
ちょっと待ってちょっと待って。
パクってない?
いやパクってないですよ。
サザンの『TSUNAMI』じゃないですかね。
たまたま?
たまたまです。
ホンマ?
「また何処かで会えるといいなイノセントワールド」
パクっとるやないか!
手紙に「イノセントワールド」なんて書く事ないやろおい。
パクってないです。
やっぱりパクってるやんけお前は。
「一生一緒にいてくれや」
パクっとるやないか!
三木道三やそれも。パクるなや!
「串に刺さった団子」
それなんで書いたんや!これなんで書いたん?
相手どう思ったらええねん?
「串に刺さった団子」?えっ?ってなるやないかお前は。
流行ってたんで当時。
流行ってたもん全部書くなよお前は。
これ以上です。
相手困るやないかお前。
ダメ?
最後が「串に刺さった団子」やったら意味わからんやろ。
次ね。
ダメ。
「コニャニャチハ」
ああもうダメ。次で。
のっけからダメですよ。
「4枚目の手紙です」
相手わからへんねん4枚目かどうかが。
「僕は結構二枚目です」
やかましいわ!お前。薄っぺらい顔しとるやないか。
「あなたが好きで仕方ありません」
「この思いどうすれば伝わるのか」
なるほどね。
「今度デートしてください」
ストレートですね。
「とりあえずこの手紙をあなたのベッドの上に置いときます」
なんで部屋入ってんねん!おい。
気持ち悪いってお前。
いや知ってたんで。
犯罪やんけお前。
そうなんですか?
「今度…」あれ?これなんて読むんですか?
「薔薇」
「薔薇の花束をプレゼントします」
「よかったら部屋に…」これなんて読む?
「飾って」…お前が書いたん違うんかい!
なんでお前が書いたのにお前が読まれへんねんおい。
「でも1つ言っておかなければいけない事が…」
なんやねん?
「あなたがこの手紙を読んでいる頃には…」
えっ?
「僕はクローゼットからあなたを見ていると思います」
怖いってだから!
怖いねんずっと。ずっと部屋おるやん。
好きやからね。
わかんねえ。
好きやったら部屋入っていいルールないから。
そうなんですか?
怖いってもう。
ダメ?
ダメダメもう。
「プロフィルを書いたのでよかったら読んでください」
プロフィルいいですね。
こっちの事わかってもらうの大事ですよね。
まず名前ね。
名前ね。お前の名前ね。
あっすいません。
ん?
名前のとこ書くの忘れてました。
何してんねんお前。
最悪や。
名前知ってもらうのがまず一番大事やないかい。
どこ書き忘れてんねんお前。
次。
好きなタイプね。
好きなタイプ次ね。
「田中一彦」
どこに書いてんねん。
えっ?
違うって。
その上の名前のとこに「田中一彦」や。
「好きなタイプ田中一彦」ってナルシシストすぎるやろ
お前。
書くとこ1段ずれてんねんこれ。
「嫌いなタイプ。もちろんあなた」
「嫌い」言うてもうてるやん。
ちょっと待って。その上の好きなタイプが「もちろんあなた」や。
嫌いなタイプじゃないねん。これ1個ずれてんねんだから。
「特技借りた金を返さない」
最低やないかい!
ちゃうその上の嫌いなタイプが「借りた金を返さない」や。
特技じゃないねん。1個ずれてんねんだから。
「朝起きてまずする事。鼻から飲んで目から牛乳を出す」
毎朝何してんねん!お前は。
ちゃうその上の特技が「鼻から飲んで目ぇから牛乳を出す」や。
なあ?朝起きてまずする事じゃないねん。
1段ずれてんねんだから。
「死ぬまでにしてみたい事。歯磨き」
汚いな!おい。
ちゃうその上の朝起きてまずする事が「歯磨き」や。
死ぬまでにしてみたい事じゃないねん。
1段ずれてんねんってだから。
「学生時代のあだ名。スカイダイビング」
どんな学生やねん。
「おいスカイダイビング」ってどんな学生やったんや?
ちゃうその上の死ぬまでにしてみたい事が「スカイダイビング」や。学生時代のあだ名じゃないねん。
ずれてんねん全部。
「家族構成。眼鏡」
だけ!?
あれ家族じゃないよ。天涯孤独やんけそれやったら。
ちゃう学生時代のあだ名が「眼鏡」や。
家族構成じゃないねん。全部ずれてんねん1個。
「経験人数」
なんでそんなん書くねんおい。
「父母弟」
気持ち悪いな!お前は。
ちゃうその上の家族構成が「父母弟」や。
経験人数じゃないねん。全部1個ずれとんねんこれ。
なんやこいつ。

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