ピンクの電話のコント「ギョーザの清水さん」の台本書き起こし

お笑いコンビ:ピンクの電話
石井光三オフィス所属
1986年結成
ボケ担当:清水よし子
ツッコミ担当:竹内都子

ピンクの電話のコント「ギョーザの清水さん」
お笑い演芸館より

ピンクの電話「ギョーザの清水さん」

セリフ左:清水よし子
セリフ右:竹内都子

あっおはようございます。
きのうは連休前だったから忙しかったですね。
イカ飯売れました?あっそうですか。
うちのイベリコギョーザも飛ぶように売れてもうてんてこ舞い。
でも今日はねヘルプの人が来てくれるんですよ。
助かります。お互い頑張りましょうね。
ハッハッ。おはようございます!
すいませんあのギョーザのブースってここでよろしいんですか?
はい。
ああーよかった。
もうここ初めて来る所やからななんか私バス間違うてしもたみたいでなさっぱりわやですわ。あっ竹内です。
あっ竹内さん。
アメちゃんあげよか。
大阪の人?
いやなんでわかったん?
わかりますよ。
いやもうよう言わんわ鋭いっちゅうねん。ハハハハ。
私こちらのギョーザのブースで20年試食販売をしております清水です。
清水さん。
よろしくお願いします。
よろしくお願いしますね。
ええーほなまず何からやってもらおかな。
掃除ザーッとここ掃除やってもらえます?
ちょっと待ってください。あなたヘルプですよね?
私が?ヘルペス?なんでやの?
そんな事言ってませんよ。ヘルプ!
どうしてヘルプのあなたに私が指図されなきゃいけないんですか?
ヘルプ?いやーやってもうたやん。
私なずっと長い事大阪で商売やっとったやろ?
そうなんですか?知らないですけど。
せやから人使うのなんや癖になってますねんわ。
なあ。
近い近い。
まあもうな旦那の借金でな店潰れてしもてギャンブルとな闇金でな大変…。
竹内さんそういう話はもういいですから。
ああーそうですか。いやーとにかく私一からこの仕事で頑張っていこ思てますんで色々教えてください。よろしくお願いします。
じゃあ頑張りましょう。じゃあ今日はですね商品の陳列と包装お願いしますね。
ちんすこうほうろうで煮る?
あなたわざと言ってるでしょ。
いや…。
陳列と包装。
陳列と包装。
いやそらそうやちんすこうほうろうって…煮そうやなあんた。やりそうやもんだって。
指をささないでください。
あなたこの仕事向いてないと思います。
会社の方には私の方から言っておきますのでどうぞお帰りください。
長い事お世話になりました。
…って今来たとこや。
ハハハハ!こんなんなって…。
竹内さんやめなさい。
清水さんそれは遅いやろ。「やめなさい」ってもっとなクイックにやめなさいっていかな。
やめなさいって…。
もうやめなさい!
それやんできたやん。
もう一回やっとく?これで。
ああー!
竹内さんこれはあなただけの問題じゃないのよ。
いい?この連休の売り上げで私が正社員になれるかどうかが決まるのよ。
えっ?
清水さん20年ここでギョーザやってはるんですよね?
そうよ。
それでまだ正社員になれてないの?フフフフ…。
あなたに何がわかるのよ!
あなた今日来たばっかりなんだから。
私がキョクトウバッタ?
なんで?
今日来たばっかり。キョクトウバッタって何よ!
いやキョクトウバッタ…何?大きいの?
知らないわよ見た事もないわよ。
見た事ないのに言わんといてよ。
私が言ったんじゃないわよ!
いや私が言い出したわけでもないよ。
えっ?
えっ?
ほなキョクトウバッタはどこから現れたん?
えっ?
もうあなたに関わりたくないのよ。
いい?これだけは言っておくわ。
あなたねそのうち猟師に撃たれるわよ。
あっ開店した開店した。
もうあなたのせいでバタバタの開店になったじゃないの。
早く商品を並べてちょうだい。
いやもうこのままでいいんちゃう?
何を言ってるの?こんなグチャグチャだと何がなんだかわからないじゃない。
いやそれが狙いやんか。
えっ?
ほら。
清水さんもな今商品こう手に取りはったやろ?
お客さんの好奇心を煽んねやん。
えっ?このグチャグチャが?
そんなん常識やんか。
商品がビシーッと並べられとったらなお客さん緊張して触られへんねん。
こんなん大阪ではどこでもやってますやん。
それも一理あるわね。
なっやればできる子やろ?
でもオープンしたてで駄目よ早く並べてちょうだい。
あっお客さんや。いらっしゃいませ。
いらっしゃいませ。
いや奥さんあんたギョーザみたいな顔してはんな。
あなたちょっと失礼じゃない。
いやー真っ白でモチモチっとしててな水ギョーザみたいやん。
なんて失礼な…申し訳ございません。
あんたな今日スープギョーザしはったらええんちゃう?
なあ。
何買いはったん?見して。
のぞかないでちょっと。
ネギ買うてはるやん。あっほんならな鶏ガラスープになギョーザこのまま入れて煮ますやろ。
ほんでネギとショウガとシャシャシャッて細うに切って入れたらおいしいスープギョーザなるわ。
あっ2パック?はい1000円なります。
はい5000円のお預かり。4000万円のお釣り。
おおきにありがとうございました。
喜んで帰っていったわ。
なあ奥さんいうのはな毎日の献立作りに疲れてはんねんて。
今のはまれなケースよ。
いい?私は20年このブースで試食販売してみんなからはギョーザの清水さんっていうあだ名もつけてもらったのよ。
いやそれあだ名ちゃうし。
プライドがあるのよ。
私は1日で100万円を売り上げた事のある伝説のマネキンギョーザの清水さんなのよ。
お客さん来ませんね。
こうなったらカッコウ作戦よ。
カッコウ作戦?
そう。カッコウの歌のように私のセリフを輪唱してみて。
はい。
いらっしゃいませ!
いらっしゃいませ。
駄目よそんなに低くちゃ。もっと上げていかないと。
いらっしゃいませ!
いらっしゃいませ!
そう。そうすると1人のお客さんが2人にも3人にも聞こえてん?あそこのブースは人が集まってるわ行ってみようって事になるのよ。
なるほど。
いくわよ!
いらっしゃいませ!
いらっしゃいませ!
焼きギョーザ!
焼きギョーザ!
水ギョーザ!
水ギョーザ!
揚げギョーザ!
揚げギョー…。(せき込む)
竹内さんそんな苦しそうじゃ人が集まらないわよ。
高すぎる。これもう超音波やんか。
あのなもっと逆に低くいくっていうのは?
なるほど。その方が目立つかもしれないわね。
いらっしゃいませ。
いらっしゃいませ。
焼きギョーザ。
焼きギョーザ。
水ギョーザ。
水ギョーザ。
揚げギョーザ。
揚ーげーギョー…。
こんな不気味なブースで誰も買わないわよ。
そんな事ない。何が始まったんかと思って人が集まってきた。
竹内さんいよいよ試食販売のメインギョーザを焼くわよ。
はい!
ジュー。
うわーおいしそう。
竹内さんお客様が商品を手にしてゴミを捨てるまで10秒といわれているわ。
その10秒の間にキャッチコピーをぶつけてお客様の購買意欲をかき立てるのよ。
…って何食べてるのよ!
むっちゃおいしいこれ。
あっお客さんどうぞ焼きたてですよ。
商品を手に取ったわ。
ここでキャッチコピーやな?
どんぐり食べてるブタさんのイベリコギョーザのご案内でーす!
スリーパック!
これがギョーザの清水さん。
オラ!コモエスタ?
なぜスペイン語?
オラ!オラオラオラ…。
すごいスピードだ。
飛ぶように売れていく。
ラストワンパック!
全て売り切れでございます。
すばらしいわ!
おめでとう清水さん正社員合格よ。
あなたに言われたくないわ。
黙っていてごめんなさい。
私は清水さんを審査するために本社からやって来たの。
えっ?
わざと大阪のおばさんのふりをしていたのよ。
なんのために?
そう。
私がこの会社の創業者。
このギョーザを作ったのはこの私なの。
じゃああなたがこのギョーザの元となった…。
そうよ。
イベリコ豚?
原料じゃないわよ。
チャンチャン!

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