千原ジュニアのすべらない話「納骨」の書き起こし

お笑いコンビ:千原兄弟
よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属
1989年結成
ボケ担当:千原ジュニア(千原浩史)
ツッコミ担当:千原せいじ(千原靖史)
千原ジュニアのすべらない話「納骨」
人志松本のすべらない話 第35弾より

千原ジュニア「納骨」

セリフ左:千原ジュニア

これ10年前なんですけど。
大往生なんですけど。おばあちゃんが亡くなったんです。
それはもういいんですけど。
おばあちゃん亡くなってお葬式があって。
ほんでうちの親戚のおっちゃんが喪主で。
お寺の住職さんなんかと親戚と一緒に骨つぼに入ったおばあちゃんの骨を持って。
おじいちゃんが先亡くなってるんでおじいちゃんのお墓に骨つぼを入れるっていうんで喪主のおっちゃんが骨つぼ持ってみんなで行った。
俺何人か後ろにいたんですけど。
ほんでお墓開けて。初めて見たんですけど。
これぐらいの細長いスペースがあって。
おじいちゃんの骨つぼが入ってるんですよ。
その横におばあちゃんの骨つぼを。
骨を納骨するんですけど。
こんな感じなんやと思ってたら喪主のおっちゃんが。
カン。カンって。
骨入れる骨つぼ入ってるスペースよりおばあちゃんの骨つぼが一回り大きくて。
カン。カンって。
「えっ?入らへんやん」とみんな思うてるんですよ。
おっちゃんも回転させて入れたりするんですけど。
もちろん骨つぼ丸いからどうしたって無理なんですよ。
全員が「えっ?どうすんのやろ?」と思ってたらおっちゃんが骨つぼぱって開けてかさかさかさって。
「じか!?」「じかでいくの!?」って。
誰も言えない。
おばあちゃんじかでいかれてる。
ちょっとこぼれたやつもさっさっさって。
ほんで閉めたんですよ。
住職さんも何とも言えん顔で…。
周り全員…。俺も。
「じか!?」「おばあちゃんじかや」と思って。
ほんでそっから普通に生活するんですけどやっぱ何やっててもどっかに。
「ご飯おいしいわ。おいしいわ。でも…」
「おばあちゃんじかや」って。
楽しいな。何かやってて。例えば映画見て面白かったな。
「でもおばあちゃんはじかや」ってずっと思ってて。
ほんで2年ぐらいたってだんだん。
「あれ?ホンマにじかやったんかな」
「俺の勝手な想像が作りあげたねじ曲がった真実を俺は記憶してんちゃうか?」
「じかってある?」と思て。
俺おばあちゃん亡くなって2年たったときにおかんに電話して。
あんまり俺が電話することないからおかんも「どないしたん?」って。
「2年前おばあちゃん亡くなったときに納骨のときじかやったよな?」と言ったら
おかんが「じかやったな」って言うねん。
「私もびっくりしたんや」言うて。
でも誰も何も言えないんですよ。
だから今もおばあちゃんはじかなんです。
それ言われたら次ジュニアさんとお酒飲んでるときとかもジュニアさんの話でわーって笑うても「ジュニアさんのおばあちゃんじかか」って。
われわれも気になる。
これはないことなんだろうか?
いや。マジな話しちゃっていいですか?
本来的には出すんですよね。そういう場所が多いですよね。
だから下がコンクリートで養生されてたか否かなんです。
おじいちゃんの骨つぼがあるってところが引っ掛かる。
おじいちゃんの隣でじかです。
じかの場合は僕何回も見ましたけどそのまま出します。
ご先祖さまも全部一緒になって土に返っていく。
だからコンクリートが張られてないケースは僕何回も見ました。
うちの親父が死んだときにおかんが。
向こうの人が箸でやってくれと。まだ熱いから。
でもおかんは冷めてる冷めてるって。
「お母ちゃん手分厚いから全然OKや」って
親父のがっとつかんで「熱っ!?」ってばーん。
がんがしゃんって。
箸使えっつってるのに。
じかはええけどほらんでええ。


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