松本人志のすべらない話「容疑者のさだ」の書き起こし

お笑いコンビ:ダウンタウン
よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属
1982年結成
ボケ担当:松本人志(まつもと ひとし)
ツッコミ担当:浜田雅功(はまだ まさとし)
松本人志のすべらない話「容疑者のさだ」
人志松本のすべらない話 第35弾より

松本人志「容疑者のさだ」

セリフ左:松本人志

僕ねこれねホントに今だから言える。
今までタイムリー過ぎたんで言えなかったんですけど。
結構有名な殺人事件があったんですよ。数年前に。
結局解決はしたんです。犯人は捕まったんですけど
わりと捕まるまでに1年。2年近くねかかったんですよ。
わりと犯人の特定が難しくて。
で僕ずっと親しくしてる放送作家のさだっていう。
さだっていう放送作家。ちょっと見た目デブっとした。
しょっちゅう一緒におるやつなんですけど。
そいつが実はその事件の最終5人の容疑者まで残ってたんですって。
それが…。地域も一緒やったし。
たぶんさだってちょっと不審者っぽいんです。見た目も。
おそらく近所からも変な人おると。
独身でええおっさんで放送作家っていっても仕事も大してないので。
ちゃんと朝出て仕事帰ってくるみたいなことでもないですから。
「あの人何してる人なんやろ?」もしかしたら
「怪しくないですか?」って言われたのかもしれない。
さだが。ホンマはヨシダっていうんですけど。
さだが家にいたらあるとき刑事が来てちょっと話を聞かせてほしいって来たんですよ。
そのときにさだはずっとこうやって話してたんですって。刑事と。
「何で刑事とそんなふうに話すんや?」言うたら
「前の日ににんにくラーメンをめっちゃ食うてもうた」と。
刑事に臭いと思われるのが嫌やったから
ずっとこうしてた。
「それ違う意味でくさいと思われたで」っていう。
当然ですよ。当然ですよ。完全に容疑者に挙がってますから。
数日後にさだが仕事行こうと思って用意してたら今度もっと大勢の人が来て。
「ヨシダさん。DNAを採らせてほしい」
「いやいやいやいや。僕ちょっと急いでますし」
「そんなん怖いです。怖いです。DNAとか」
「ヨシダさん。大丈夫です。すぐ。すぐ済みますから」
「1分ぐらいで済みますから」
「ホンマですか?」って
綿棒でがーってDNAを。
「今日採られたんです」って現場に来てさだがそれを言うからちょっと腹立ってきて。
「さだ。そこまでされる筋合いないぞ」
「それは拒否もできるし今後この後もしいろんな事件があったときにそのDNAはずっと警察に残りずっと照合されるというのはさだにとってはよくないし気分悪いやろ?」と言うたらアホなんでだんだん…。
「ホンマですね」
「腹立ってきました」って言いよって。
仕事終わりですぐ警察行って開口一番ばーん。
「俺のDNA返せ!」
警察訳分からん。
レッカー移動したGT-Rか何かのこと言うてんのかなと。
「えっ?何ですか?車ですか?」
「DNAじゃ!」言うて。
「何や?何や?おかしいの来た」って。
ほんで警察の一番お偉いさんが来て
「どうしたんですか?」
「僕のDNA。僕のDNA」
「返してほしいんじゃ!」って。
そしたら「ヨシダさん。違うんです」と。
「われわれはヨシダさんが犯人じゃないということを証明するためにヨシダさんのためにわれわれは今日DNAを採ったんです」
「お返しはできません」
「われわれはヨシダさんの味方なんですよ!」と言われたら
「なるほど!」って。


その他の、人志松本のすべらない話はこちら

コメント