麒麟川島のすべらない話「担々麺」の書き起こし

お笑いコンビ:麒麟
よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属
1998年結成
ボケ担当:川島明(かわしま あきら)
ツッコミ担当:田村裕(たむら ひろし)
麒麟川島のすべらない話「担々麺」
人志松本のすべらない話 第35弾より

麒麟川島「担々麺」

セリフ左:川島明

目黒に住んでたときの話なんですけど。
お昼何の気なくテレビつけてたらラーメン特集みたいな。
よくあるような。
こんなおいしいラーメン。
東京でこんなんありますよみたいなやってたんです。
その中で1個ぼろぼろのラーメン屋さん。
ちょっとお世辞でも奇麗と言えへんような。
結構老舗のラーメン屋を紹介してたんです。
ここの担々麺が最高においしいですみたいな。
で最後ぱんって地図が出たんですけど。
めっちゃ家の近所やったんですよ。
でも住宅街やしそんなとこにラーメン屋あんねや。
結構4年ぐらい住んでたんですけど。
そんなとこ通ったことないからほな今度行ってみようぐらいの。
まあ何げない…。ちょっとそんな感じで見てたんですよ。
ほんで10日ぐらいしてそういえばあのラーメン屋1回行ってみようと。
仕事早終わったときに。
そのお店が夕方5時から開店するんでそこ行ってみようと思って4時50分ぐらいに着いたら並んでるんですよ。テレビの影響で。
担々麺特集とかやってたから。
すごいな。10日たってもみんな並んでんねや。
僕で9人目ぐらい。で横に…。一番最後方に50ぐらいのサラリーマンのおっちゃんが並んでて待ってたんですよ。
サラリーマンのおっちゃんが「担々麺おいしい店ですかね?」とか言ってくれて。
「僕もテレビで見ただけなんですけど」
「楽しみですね」何げない会話して。
ほんで5時になったんですよ。
5時になったら60ぐらいの大将が。
中華料理屋の大将がばんって出てきて。
のれんをこう掛けるんですけど。
「ああ」みたいな感じで入ってったんです。
あんまり愛想よろしくない。
まあ別にうまかったらいいんやけど。
「ああ」みたいな感じで。
「これ入れってことなんですかね?」みたいな感じで10人ががっと入ってったんです。
中華料理屋。まあまあ結構ぼろぼろなんですけど。
カウンターしかないという。
カウンターでちょうど10人入れる。
ちっちゃいんですけど結構中華のメニューがびっしり張ってるような。
換気扇もちょっと油…。
ちょっとまあ汚いけどうまそうやなみたいな。
ほんで何食おうかな。
でも担々麺食いに来たし担々麺頼もうかなと思ったらその60の大将が
「あんたらどうせ担々麺だろ?なあ?」
「テレビで見たんだろ?」
「担々麺だよな?」みたいな態度なんですよ。
ちょっと「うん?」となるじゃないですか。
何か天狗なってるんか?
まあでも担々麺食いに来たしなと思ってたら
一人ずつに「担々麺だろ?なっ?」
「担々麺だろ?」言われた方も「はい」「はい」
僕の番になって違うこと言いたいですけどやっぱホンマに担々麺食べたかったんで
「はい。担々麺でお願いします」って。
ほんで僕の横の50のサラリーマンの人に
「担々麺だろ?」っつったらこの人が「ホイコーロー」って言ったんです。
仕掛けたんですよ。
「担々麺おいしそうですね」って言ってたのに。
こいついきよったと。
レジスタンスですよ。反逆。
いきよった。この人カッコエエ。流されへんかったな。
ほんで「ホイコーロー」って言うの「ああ」みたいな感じで。
ほいで10分ぐらい待ってたら
担々麺ちゃっちゃいい作業で。おじさん一人で作ってくれるんです。
で一人ずつに担々麺を渡していく。
「はい。はい」みたいなこんな感じで渡していく。
ほんで僕の前にも来て。うまそうやな。スープ飲んで。
まあ残念ながらめちゃくちゃうまかったです。
うまいしここまでの態度ちゃらにできるぐらいうまいなと思ってて。
そっから5分後にホイコーロー定食がそのおじさんの前に来たんです。
ホイコーローとご飯と中華スープ。
これが来たんです。
あれめっちゃうまそうやな。
次来たらこれ食べようかなと思ってて。
そのサラリーマンのおっちゃんがホイコーロー食べようとしたら大将が
「おいおいおいおい。待て待て待て」
「食べ方あるんだよ。うちのホイコーロー」
「食うなお前。これ見てみろ」
何かホイコーローのとこに「食べ方あり」って
赤字で書いてあるんですよ。
「おいおいおい。うちの食べ方で食べてくれよ」
また食べようとしたら「おいおい。待て待て待て」
「食べ方あるんだようちの」
「うちの食べ方でやってくれよ」みたいな。
「お前うちの食べ方知ってるのか?」っつったら
「知ってる」
絶対嘘なんですよ。
震えながらの「知ってる」
でいこうとしたら「おいおいおい」みたいな。
こっちも全員担々麺止まったままなんですよ。
60と50がホンマにケンカしてるから。
ヤバいヤバいってなって。
「おいおいおいおい。食うな食うな食うな」みたいな。
これ後で分かったんですけど。
ご飯と一緒に食べろっていうことらしいんです。
ホイコーロー相当辛く味付けしてるんで
ご飯ごとホイコーローいってくれ。
そういう味付けにしてるんでその食べ方でいってくれっていうんですけども。
それをまったく知らんと意地だけでいこうとするから
「おいおい。待て待て待て」
「待て。まだ食うな。ホイコーローうち食べ方あんだよ」って
ずっとやって。みんな食べられず待ってて。
ほいでまたいこうとするから大将が
「おい。うちのホイコーローの食べ方知ってんだったら言ってみろ!」って言われて。
そのサラリーマンのおっちゃんが
「残さず食べること」って言ったんです。
間違ってない。
60の大将が「そうだよ」
それがきっかけかどうか…。1年後すぐつぶれてたんで。


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