小籔千豊「ポスターの件」
セリフ左:小籔千豊
僕ホントにこの番組出させていただいて皆さんに知っていただくようになったりとか。
大阪でも新喜劇入れてもらって何とかちょっとみたいな感じで10年ぐらい全然大してテレビも出えへん。
何も売れてなかったんです。
うめだ花月でイベントやるいうたときにチラシを半泣きになりながら「イベント来てください」って配ってもだいたい無視する。
お客さん来ない。
「これ続けてていつか俺の顔が毎日テレビに出るような状態がくるんかな」とか。
「売れたって思う瞬間ってどういうときやねん」とか若手のときずっと思ってたんですね。
「どないしたらチャンネル変えても変えても映ってるみたいなことなるの?そんなん」とか思いながらやってたんですけど。
新喜劇とかこの番組とかのおかげで色々とお仕事させていただくようになったら売れたなって思う瞬間が偉そうにちらちら思うときがあって。
あるときゲスの極みの川谷絵音さんとご飯行きましょうってなって。
はいはいって行ったんですね。
場所中目黒ってなったんですよ。
「俺中目黒来てるやん」ってなったんですね。
僕大阪で中目黒ってたまに東京のタレントの人がテレビで「中目黒で…」
「何や?中目黒」って思ってたんですよ。
駅とか地名があるっていうの知らんときに中目黒っていうから裏原宿みたいな。
原宿の裏みたいな言い方なのかなと。
「中目黒っていやいや。目黒の人って目黒オアそれ以外と思ってんの?」いうか。
中目黒と外目黒で地球考えてんのかと腹立ってたりしたんですよ。
それぐらい中目黒知らん状態やった僕が思い返して「俺昔よう考えたら中目黒腹立ってたよな」
「でもおしゃれなこんなええところ来るようになったで」でええところ行ったら川谷絵音さんいてはって。
モデルのマギーさんいてはって。
きゃりーぱみゅぱみゅさんいてはる。
で映像の方いてはって。
ご飯食べてるときに「あれ?俺めっちゃ売れてるやん」
「うめだ花月でチラシ配りしくしく泣いてたときに今を時めくアーティストとモデル。中目黒」
「売れたなぁ」思たんですよ。
「売れた」思いながら飯食うてたんです。
ほんなら何週間かしてからマネジャーが「『FRIDAY』撮られましたよ」って。
『FRIDAY』撮られた。
「売れたなぁ」思って。
『FRIDAY』なんてビッグ芸能人しか出ないもん。
喫茶店で見るもんやったのに「俺出んの?」ってなって。
「この間ご飯行きはったところが撮られたみたいです」
「えっ?」みたいな。めちゃめちゃ売れたやん。
新喜劇の後輩も今までは島木。竜じい。めだかとかしか飯行ってなかった俺が
きゃりーさんや川谷さんとかマギーさんと飯行ってるところを写真写る。
ありがとうってなるんすよね。
ほんでマネジャーが「この雑誌見ます?」みたいな。
ちょっとみんなおるとこで言うたから「まあ一応見よか」みたいな僕もちょっといきってもうて。
「あっ。これ?」っつってぱってめくったら
タイトルに「きゃりーアンドマギーアンド川谷」って書いてたんですよ。
「俺は?」いうて。
俺の名前全然なかったんです。
あのとき「売れた」思たんですけど「やっぱ売れてへんな」思たんですね。
チラシ配ってるとき毎日俺の顔がテレビに映るとききたらええのにな思ってたんですけどチラシじゃなかったんですよね。
ポスター撮ったら僕の顔が毎日報道番組に出るようになりまして。
あのとき「売れたな」思いましたね。
こんな形で夢かなうことあるんかな思いました。
僕毎日ニュースとか報道番組見るとき「うめだ花月で泣きながらチラシ配ってたよな」
「チラシじゃなかった。ポスターやったんや」と思って。
違う形で夢かなったなと思いました。
よう見たもんねあのポスター。
2日ぐらいだけでしたけど瞬間最大風速だけではEXIT抜きましたから。
あんまりよくない形ではありましたが一応。
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